「鬼は外、福ちゃんこちら」

今日は節分。
豆まきの日です。

鰯の日干しに柊の小枝を通して玄関先に吊るし、「鬼は外、福ちゃんこちら」と豆撒きです。
外に撒いた豆が鳥の餌になることは間違いありません。
屋内には始末が良いように、鉢植えの中に掛け声と共に撒いて、厄除けのおまじないとしたのでした。

今日の節分は冬の土用の最終日に当り、文字通り季節の分かれ目で、明日は二十四節気の立春です。

五行では、一年365日を五等分した73日を春・夏・秋・冬・土用に配分し、更に土用を四等分した18日(19日)を春・夏・秋・冬の終りに持ってきて、春の土用、夏の土用、秋の土用、冬の土用としています。
そして、各土用の最終日が節分というわけですが、よく知られているのは冬の土用の最終日で、一般に節分と云えば今日の節分のことです。

季節の巡りは、例えば、冬から急に春になるのではなく、冬の終りの土用を経て春になるといった感じでしょうか…。
とても良く出来ていると思います。(^O^)

昔は、現在のような暖房設備やダウンはありませんから、冬は厳しい寒さに耐え、必死に生き抜いていく季節だったのではないでしょうか。
それだけに、節分そして立春は、長い冬が終わり待ちに待った春がようやく来たという喜びの日だったのかもしれません。

なので、炒った豆を撒いて、厄払いです!

今日は習いに従って、けんちん汁も食したのです。

『茶道雑誌』(河原書店)に「京都発・季節の言葉」が連載されていますが、今月2月号のテーマは「東風」。
東風といえば、大宰府に左遷された菅原道真が詠んだ歌「東風(こち)吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春を忘るな」が余りにも有名です。

執筆者の坪内稔典氏から、以下のクイズがありました。

■「春の風は東風」だったが、夏、秋、冬はなに風だろうか。全問正解の人には風博士の称号を贈りたい。
夏の風は(  風)
秋の風は(  風)
冬の風は(  風)

いろいろ考えました。
なんとなく白南風(しらはえ)が頭に浮かび、夏は白南風?
冬は?、冬は北風ぐらい?
秋は?、秋は?、秋は秋風?

文末の答えを見てガクゼン!
極めてシンプルでした。
春の東風(こち)の読みに、ものの見事に引きずられていました…。

答えは、
夏の風は(南風)
秋の風は(西風)
冬の風は(北風)

これでは春・夏・秋・冬に対応する東・南・西・北、まさしく五行説の世界です。

五行 五時 五方
… 春 …東
… 夏 …南
…土用 中央
… 秋 …西
… 冬 …北

参りました…。(^O^)