四ヶ村
珍しい、そして素敵な和菓子をちょうだいしました。感謝・感謝!
松江の御菓子司・三英堂の「四ヶ村(しかむら)」です。
このお菓子は、松平不昧公命名の白椿「四ヶ村」に因むもので、作家・森下典子著『好日絵巻』にも載っていたお菓子です。
お菓子の由来は、栞によるとざっと以下のようです。
松江藩主第七代・松平不昧(治郷)公は、しばしば鷹狩を行ない帰途に家老の山荘「菅田庵」に立ち寄って入浴・喫茶をしていたそうです。
ある時、この道沿いに咲く椿の樹を見て「この近隣の四箇村(よんかそん)を見渡すもこれ程の品のある名花いまだ見ず。よって「四ヶ村(しかむら)」と命名する」と云われたそうです。
以後、この老椿の所有者・山本家では由来が代々語り継がれ、大事に守り育てられているそうです。
椿の花期は長く、秋は十月から、春は五月まで次々に花を咲かせると栞には記してあります。
機会があれば、一度訪れて見てみたいものだと思っています。(^^)
早速、一服のお茶と共にいただきました。
こなし製で、黄色の蘂には隠し味?として蜂蜜が入れられた美味しいお菓子です。
奈良には紅白花弁の「糊こぼし」、松江には白い花弁の「四ヶ村」、それぞれ椿の銘からとられた名菓がつくられています。
和菓子が運ぶ季節の便りです…。