訶梨勒

訶梨勒(かりろく)は、広辞苑には次のように記してあります。

①シクンシ科の高木。インド・インドシナ地方に産し、高さ約30m。葉は長楕円形、花は白色で穂状。初秋、乾果を結ぶ。材は器具用、果実は薬用にする。

②室町時代に座敷の柱飾りに用いた具。象牙・銅・石でカリロクの果実に似た卵形に造り、長さ20cm、径8cm。美しい白緞子・白綾の袋に入れて緋色の緒で吊る。もとカリロクの果実が眼病・風・便通に有効とされ邪気を払う具として柱に掛けたことに始まる。

写真のカリロクは一袋100gで、700~800円で市販されています。
袋を開けると、しっかりと「辛い」香りがします。

訶梨勒は茶道・香道で柱に掛けて邪気を払うものとして用いられていますが、茶道と香道では五色の緒の長さや花結びの形が少し異なっているようです。

袋の中には、写真のような乾果が12個入っていると、どこかで聞いた覚えがあります。(旧暦で閏月がある年は13個とも…)

千家十職展で袋師・土田友湖の訶梨勒を見たことがありますが、日本の伝統の技と美の素晴らしさを実感しましたね。(o^-^o)