香道一口メモ・31/函館

志野流香道全国大会を終え、15日はスーパー北斗で函館へ移動。
車窓から見た駒が岳の美しさには感動しました。

函館では、先ず五稜郭見学に出かけ、タワーで五稜郭を一望しました。
五稜郭の全貌はタワーに登らないことには分かりませんね。

昼食は、五稜郭タワー内にあった「五島軒」のカレー。
個人的には、素朴な味わいにちょっとしたノスタルジーを感じました。
函館山には、ロープウェイが点検休業期間中ということでバスで登りました。
観光写真でよく見る光景にはなるほど!と納得しましたね。(夜景でないのが残念!?)

函館朝市の場所は、如何にも「朝市」という雰囲気でした。

香道一口メモ・31【訶梨勒(かりろく)】

インド、マレー半島地方の香木の名。実はかっ色の卵円形で薬用となる。室町時代に邪気払いとして柱に掛けた。装飾用の訶梨勒は果実を形どった銅・ゾウゲ・檀香製の中に乾果を入れ後世には緞子(どんす)などで包み、色緒で飾った。薬玉は合香の玉をニシキの袋に入れ五色の糸をたらす。五月の端午の節供に柱などに掛けて不浄を払う。

製品としての「訶梨勒」の中身を見たことがありますが、五色の糸で訶梨勒の実が十二個連結されていました。
この個数も、旧暦で閏月のある年は十三ヶ月となるので、実を十三個連結することになるようです。
訶梨勒の実は老舗香木店で販売されています。(味は辛!)

薬玉(くすだま)は、掛物の絵でしか見たことはありませんが、広辞苑には次の様に説明されています。
■五月五日の端午に、不浄を払い邪気を避ける具として簾や柱に掛け、また身に帯びたもの。麝香(じゃこう)・沈香(じんこう)・丁子(ちょうじ)など種々の香料をにして錦の袋に入れ、糸で飾り、造花に菖蒲(しょうぶ)や蓬(よもぎ)などを添えて結びつけ、五色の糸を長く垂れる。中国から伝わり、平安時代に盛んに贈答に用いた。■

玉(たま)は、種々の香料を蜜などで練り合わせたもので練香のようです。
五色は緑・黄・赤・白・紫の五つで、仏教寺院で用いる垂れ幕の五色と同じようです。