歳暮魂祭
名古屋の商店街はほとんどクリスマス一色といった感じで、BGMはクリスマスソング、ディスプレイはもみの木にキラキラボール、ポスターにはクリスマスセールの文字といった具合で、栄のクリスタル広場には大きなショートケーキのデコが展示されていました。(ケーキ屋さんの思惑通りになるのでしょうか!)
今年も残り半月となりました。
昨日のブログに、歳暮香の名目として「年内立春」「歳暮魂祭」をあげたのですが、今日になって思い出したことがあり追記しておきます。
■「年内立春」は、旧暦を語る時には避けて通れない事柄で、現行の一年365日の太陽暦に合わせるべく設けた旧暦の「閏月」に伴って、必然的に生じる事項となっています。
因みに、旧暦の「閏月」は十九年に七回の割合で挿入されるものです。(二、三年に一回の割合で挿入され、今年は五月の後に閏五月がありました。)
■「魂祭(たままつり)」は、広辞苑には「陰暦七月に祖先の霊を迎えて祭ること。もとは、十二月晦日にも行われていたことが「徒然草」などに見える。」とあります。(「徒然草」第十九段)
現在ではすっかり盂蘭盆の行事となっていますが、中世までは歳の暮れにも行われていたことがわかります。(尤も、現在でも歳の暮れに行われている所はきっと有ると思います。)
香道一口メモ・92【聞香会⑥】
香元は諸具を並べ終え、火加減をみると、一礼して「御安座」を告げる。客はこれを受けて体をやすめる。これより聞香が始まる。聞香炉は左手に受け、正面を向こうに回し、香炉の縁に親指をかける。かけた親指を右の人差し指と親指とではさむようにし手の平全体で香炉をおおう。その空洞に香りをこもらす。聞き終われば正面を手前に戻し次へ送る。