竹に犬(戌)

『茶道雑誌』一月号の巻頭カラーページは表千家・而妙斎宗匠の画賛でした。

一見「初春笑」と書いてある様に見えますが、良く見ると「笑」の字は「竹に犬」です。
読みは「初春笑う」でしょうが、なるほど、明るく朗らかで縁起も良く、とても洒落ています。

それならばと、茶道具屋さんから届いていたパンフを見まわしたところ、竹に犬の意匠の掛物や茶碗が何点かありました。

※新春茶の湯道具パンフより

※出物道具速報パンフより

竹に犬は「笑福」と掛けてある縁起ものに仕上がっています。
いずれもさりげなく描かれています。

香道一口メモ・102【内十組の会①】

十組香は、名香・三斎初音で著名な細川忠興の父幽斉の筆記になるというものと、現在のそれと一、二出入りしているのみだから、江戸時代初頭には選出されていたようだ。参加人数を十人に限定し、全員がいずれか一組の香元、筆者、盤者を行い、一日で催すのがこの会。初心者の総げいこ的な意味を持たせているから今でも盛んに行われている。