聞香始

志野流香道の「聞香始」が家元・松隠軒で昨日から始まりました。
今日の中日新聞朝刊には、昨日の「聞香始(はじめ)」の様子が写真付きで早速載っていました。

私は今日お伺いしましたが、お茶席・聞香席・点心席と三席しっかり楽しませていただきました。

薄茶席は、記事にもあるように掛物の「紫式部集切」が目を引きました。
お花は、天龍寺青磁に古木を添えた牡丹が入っていました。

初聞香の組香は「梅烟香」。
昨年の「小鳥香」(昨年は酉年でした)に続いて、二年連続で定番「松竹梅香」とは異なる組香となりました。

◆香は三種

梅として 二包で内一包試
烟として 同断
香として 一包で無試

◆聞き方

梅、烟を試みた後、
梅、烟、香の各一包計三包を打ち交ぜて聞きます。

わずか三炷ですから、香りが記憶に留まっていそうなものですが、そう簡単にはいかないのが常ですね。

正客さんが見事に記録紙をゲットされましたので、お借りしてちゃっかり写させていただきました。
香銘は、初霞、朱(あけ)の玉垣、千代のこゑで初春を寿ぐ御目出度いものになっています。

点心席では、随分と話が弾みました。(美味しいお酒が効きました!)

今年も一年、楽しく過ごせそうです…。(^O^)

香道一口メモ・105【七夕(たなばた)の香①】

七月七日の夜、牽牛(けんぎゅう)と織女が出会うという七夕の伝説は中国から伝わった。これが乞巧奠(きっこうでん)という星祭りとなり、奈良朝の中ごろ、宮中の清涼殿の東庭で初めて行事として行われたとか。南北朝時代には庭に机を置き、野菜を供え香炉には終夜空だきし、灯を立て机の周りを照らし琴をかなでる儀式となった。

※乞巧奠といえば、昨年の8月28日(旧暦七月七日)に京都・冷泉家で乞巧奠を見学したことを思い出します。まさに千載一遇の体験でありました…。