茶の湯・表千家<全8回>

今日からNHKEテレ「趣味どきっ!」で「茶の湯・表千家」全8回が始まります。
今年の2月28日(利休の命日)に第15代家元を継承した猶有斎宗左家元が主役を務める茶の湯シリーズの番組です。
なお、先代家元・而妙斎宗匠は千宗旦を名乗り隠居の身となられました。(尤も、陰に陽に表千家の為にご活躍の様子です)

番組副題は「清流無間断」(せいりゅうにかんだんなし)。
400年以上にわたる茶の湯の伝統を、清らかな水の流れのように今に伝えてきたという、そしてこれからも伝え続けていくという自負がうかがわれます。

番組は以下の予定となっています。
9月03日 第1回 「家元継承」
9月10日 第2回 「わび茶」
9月17日 第3回 「茶室」
9月24日 第4回 「炭と灰」
10月01日 第5回 「薄茶」
10月08日 第6回 「濃茶」
10月15日 第7回 「名残の茶」
10月22日 第8回 「総集編」

楽しみです!
他流派の「茶の湯」といえども、お茶を点てることに何ら変わりはありませんので、とても勉強になりますし、新しい発見もあります。

 

香道の心得 ◆長月◆ (2)

 文明十一年(1479)ここ銀閣寺の聞香の間、泉殿では義政の主催による「六番香合せ」が行われている。香合せは絵合せ、根合せ、貝合せ、扇合せなどの形式に似て、左右の「香」の優劣を判じる優雅な物合せ。その日は床の月・山下水 雪の袖・かはらや 塩やき衣・こりすま 春光・うらふち 玉水・萩の戸 寝ぬ夜の夢・山吹 の銘木が始めて用いられた。それ以前、香が薫物であったり、あるいは香木であっても賭物を出して単純な勝負事に終始する「闘香」が多いようであったが、六番香合せは沈水香の使用と、今に連なる聞香形態、諸具の現出を見ることができる。文亀元年(1501)志野宗信が自邸に連歌師牡丹花夢庵肖拍、帰牧庵玄清ほか数名を招き、催した「名香合せ」と共に著名な初期の香合であった。

※文明十一年の【六番香合】~「五月雨日記」より~
一番左 勝 とこの月
一番右   山した水
二番左 持 雪のそで
二番右   かはらや
三番左 持 しほやきごろも
三番右   こりずま
四番左 持 春光
四番右   うらふぢ
五番左 勝 たまみづ
五番右   荻の戸(萩の戸)
六番左   ねぬよの夢
六番右 勝 やまぶき

※文亀元年の【名香合】~「五月雨日記」より~
一番左 逍遥 /一番右 中河
二番左 法花経/二番右 手枕
三番左 漂澪 /三番右 七夕
四番左 蘭子 /四番右 斜月
五番左 紅塵 /五番右 鷓胡班
六番左 園城寺/六番右 古木
七番左 雲井 /七番右 中河
八番左 明月 /八番右 花匡
九番左 富士煙/九番右 楊貴妃
十番左 隣家 /十番右 花ノ雪
<全て六十一種名香です>

なお、「五月雨日記」は『群書類従』第十九輯に収められています。