特別展-京博・東博-

今日は(から)二十四節気の「寒露」です。
暦には「朝夕の冷え込みは一段と増し、秋草の葉に冷たい露がつくようになる」とあります。
確かに、朝夕は冷え込むようになりました。

この秋、京都と東京で、令和元年を飾る特別展が同時に開催されます。
この機会を逃すと、二度とお目にかかれないかもしれないという特別な展覧会です。

京都国立博物館…「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」
期間:10月12日(土)~11月24日(日)

東京国立博物館…「正倉院の世界-皇室が守り伝えた美-」
期間:10月14日(月)~11月24日(日)

❖京都国立博物館…「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」

「切断から百年…奇跡の再会」と謳ってある通り、もともと二巻の形で秋田藩佐竹家に伝わっていた三十六歌仙絵巻物は、大正八年(1919)12月に行なわれた財界大御所・益田孝(鈍翁)を代表世話人とする「断巻式」を経て、絵巻物は一枚一枚に「切断」され、クジ引きで財界人・美術商・数寄者へと渡っています。

「切断」とは云いながら、もともと継ぎ合わせて長い巻物にしている筈ですから、切断するというよりは継ぎ目を剥がすといった感じなのでしょうか。

今回は、バラバラになった37枚の内31枚が幾つかの期間に分けて展示されるようですから、一回で全ては見られないものの正に空前絶後の展覧会といえそうです。

チラシには、出品が決定した歌仙絵の一覧が載っています。( )は出展なし。

[上巻]柿本人麻呂・(凡河内躬恒)・大伴家持・在原業平・素性法師・(猿丸太夫)・藤原兼輔・藤原敦忠・源公忠・(斎宮女御)・源宗于・藤原敏行・(藤原清正)・藤原興風・坂上是則・小大君・大中臣能宣・平兼盛
[下巻]住吉大明神・紀貫之・(伊勢)・山辺赤人・僧正遍照・紀友則・小野小町・藤原朝忠・藤原高光・壬生忠峯・大中臣頼基・源重之・源信明・源順・清原元輔・藤原元真・藤原仲文・壬生忠見・(中務)

展示リストを見ると、国宝「三十六人歌集」(本願寺所蔵)や「柿本人麻呂像」、更には関連する歌仙絵、茶道具なども出品されていて、見どころの多い展覧会となっているようです。

既に、前売り券を購入してスタンバイしています。(^O^)

❖東京国立博物館…「正倉院の世界-皇室が守り伝えた美-」

有名な正倉院宝物や法隆寺献納宝物などが沢山展示されるようです。

個人的には第3章「名香の世界」展示物中の香木が気になっています。

60 黄熟香(正倉院宝物)
62 沈水香(重要文化財)
63 白檀 (重要文化財)

リストの60番は所謂「蘭奢待」です。(61番はこれを納める箱となっています。)
奈良国立博物館の「正倉院展」(10月26日~11月14日)に出品かと思いきや、なんと東博に出品です!

気になっているのが、62番、63番の香木です。(法隆寺献納宝物で東京国立博物館所蔵)
沈水香、白檀とありますが、別称はあるのでしょうか?

こちらの展覧会も楽しみです。(^O^)