ひな祭り・花もち

3月3日は上巳の節供(桃の節供)、ひな祭りの日。
元は旧暦三月三日の行事ですが、明治五年の改暦に伴い新暦(グレゴリオ暦)の3月3日にスライドされて今日に至っています。

とは言っても、旧暦の名残は消えがたく、節供のお祝いは月遅れの4月3日、あるいは旧暦三月三日(今年は4月14日)に行なう処もあるように、伝承や謂れを大切にしながらそれぞれで楽しまれているようです。

今日は松江の「花もち」を作る事にしました。
NHKの番組「グレーテルのかまど」で数年前に紹介されたひな祭りのお菓子です。

「花もち」のレシピは手元に2枚あり、「もち粉」と「上新粉」の比率が異なっています。
「グレーテルのかまど」の比率は4:1ですが、花もちの陶器型を扱っているお店のレシピでは1:2となっています。
今年は比率を1:1にして、「グレーテルのかまど」レシピを参考にして作ってみました。

※陶器の型


※出来上がった「花もち」。(愛知での呼称は「おこしもの」)

ひな祭りに因み、寄付きの床には男雛・女雛の色紙を飾ってお祝いです。
以前、鹿児島へ行った際に「仙厳園」売店で購入した男と女の人形を、男雛と女雛に見立てて色紙に貼り付けたものです。
なお、人形の頭に見立てた部分の材は、ゆう【木綿】です。

※丸に十字の島津の紋が…。

上巳(じょうし)については『日本国語大辞典』に以下の明瞭簡潔な説明があります。

「五節供の一つ。三月三日の称。古く中国で、はじめ三月の初めの巳(み)の日を上巳とよび、魏晉以後は三月三日を上巳として、みそぎをして不祥を払う行事が行われたのにならって、日本でも朝廷・貴族の行事として三月三日に川辺に出て、はらえを行ない、宴を張る(曲水の宴)ならわしであった。また、民間では古くから婦女子の祝い日として草餅・桃酒・白酒などを食したが、のちこの日にひな祭りをするようになった。」

そういえば、昨日BS3で再放送された「京都山里の宿 美山荘」の中では、ひな祭りの趣向としてお客が作った男雛・女雛の形代を藁舟に乗せ、小川に流す「流しびな」の様子を追っていました。

山里の宿ならではの粋なオモテナシ、計らいのように感じました…。(^^)