城山八幡宮洗心茶会
3年ぶりに名古屋・城山八幡宮の洗心茶会に出かけました。
本当に久しぶりです!
今日の席主さんは、志野流・蜂谷なをみ氏と裏千家・大塚宗祥氏のお二人。
志野流のお席の掛物は、無学和尚筆「高臥対青山」(こうがしてせいざんに対す)。
心を高尚にし、世俗の煩わしさを避けて暮らし、悠々と青山を眺める境地といったところでしょうか。
唐物手付籠に入っていたのは、笹百合と桔梗、そして岡虎尾の三種。
笹百合のほのかに色んでいる姿は、桔梗の紫、岡虎の尾の白さと相まって、美しいの一言で見とれてしまいました。(^^)
お菓子は美濃忠の色分けされた「庭の色」。美味美味!
中村宗哲・諏訪蘇山の姉妹コラボ作品の菓子鉢がとても印象に残りました。
御茶は志野流定番の一香園「匂司(ほのか)」。
南鐐切り合わせの風炉釜に、共蓋モール打ち出し紋の水指の取り合わせは色目的にも絶妙でした。(^^)
裏千家のお席の掛物は、浩明筆「雨過竹風清」(雨過ぎて竹風清し)。
雨過竹風清 雲収山岳露と続く、その一句とか…。
唐物写瓢籠に入っていた七種の草花、ひときわ目を引いたのが華やかな宗旦木槿。
茶花は季節を先取りするのが常ですが、まさか底紅の宗旦木槿に出会えるとは思っていませんでした。
道具組の趣向は「七夕」。
寄付きに掛けられた梶の葉と五色の布を組み合わせた飾り物、茶杓の銘「星月夜」、両口屋是清製の梶葉の焼き印が入った上生菓子「星の願い」、初代真葛長造の糸巻き蓋置などなど、ご亭主の取り合わせの妙が感じられました。
お棚は淡々斎好み「溜精棚」、柄杓の柄を組み込んだ意匠は、家元溜精軒の柄杓の柄窓に想を得た棚のようです。
久しぶりの茶席を堪能させていただいたお陰でしょうか、帰路に就いたときは流石に疲労感を覚えました。(^^)
城山八幡宮の洗心茶会後に必ずと言っていいほど立ち寄っているのが御神木となっている連理木。
こちらも3年ぶりとなりましたが、大木が途中までラップでくるまれ、「只今養生中」でした。
「連理」と云えば、白居易の「長恨歌」に詠われた二句が余りにも有名です。
玄宗皇帝と楊貴妃が七月七日の夜半に交わした私語(ささめごと)です。
在天願作比翼鳥 天に在っては願わくは比翼の鳥と作(な)らん
在地願為連理枝 地に在っては願わくは連理の枝と為(な)らん