万愚節

今日4月1日付の朝日新聞「朝日川柳」欄に載っていた七句目の川柳。
今日だけは嘘をつかない日にしよう 神奈川県・大坪 智
選者のコメントには「七句、万愚節」とあります。

「万愚節」…何それ?
初めて見る言葉です。
二、三の読みで『広辞苑』を引いてみたところ、ちゃんと載っていました。 (^^)

ばんぐせつ【万愚節】
(All Fools’ Day)エープリルフールのこと。また、その日。万聖節(All Saints’ Day)に因んでいう。<季・春>

『角川俳句大歳時記』には、「万愚節」は「四月馬鹿」のこととして、以下の解説がありました。
「西洋の風習で、四月一日をAll Fools’ DayまたはApril Fools’ Dayといい、この日に限り、嘘をついて人に無駄足を踏ませたり、いたずらをしてもかまわないという風習がある。正確にはだまされた人をエープリルフールという。」(部分)

へえ~、そうなんだ…としか言いようがありません。 (^^)

鉢植えの和水仙の花が今日開きました。

とても良い香りがします。
水仙の異名は、せっちゅうか【雪中花】。
「せっちゅうか」と云えば、香道の札銘・冬の部には「水仙(スイセン)」と「水鮮(セッチュウカ)」がありました。

ところで、一月は行く、二月は逃げる、三月は去る、などと聞いた覚えがありますが、まさにその通りで、三月もあっという間に去っていきました。ハイ。

三は奇数・陽数。
聞香炉の脚は三つ、香りを聞くのは三息と聞いていますが、三・三つは縁起が良い数として何かと重宝されているようです。
ちょっとした興味から、「三」を冠した組香がいくつあるのか調べてみました。

三友香[一・二・三・ウ](松竹梅)
三夕香[槇立山・鴫立沢・浦苫屋]
三躰香[春夏・秋冬・恋旅]
三景香[松島・橋立・厳島・舟]
三種加客香[一・二・三・客]
三嶋香[厳島・江島・竹生島・客・舟]
三壺香[蓬莱・方丈・瀛州]
三教香[儒・佛・道・客]
三夜香[待宵・外香・十五夜・十六夜・外香]
三徳香[智・仁・勇]
異三徳香[福・禄・寿]
三代集香[古今集・後撰集・拾遺集]
三種香[一・二・三]
三星香[福星・禄星・寿星]
三戒香[酒・色・財・心]
大和三山香[香具山・耳梨山・畝傍山]

思いのほかたくさんありました。