今日は立春
今日2月3日は二十四節気の一つ「立春」。(黄経315度)
立春と云えば2月4日というイメージですが、今年は4年前の2021年以来の2月3日となっています。
国立天文台のデータによると、黄経315度となる時刻は2月3日23時10分となっています。
4年前は2月3日23時59分でしたから、今年はちょっと余裕?がある2月3日の立春といえそうです。
4年前は明治30年以来124年ぶりの2月3日の立春でしたから、新聞でも大きく取り上げられ解説記事が載ったほどです。
朝日新聞では2021年の節分・立春前に「今年は2月2日が節分 なんでずれるの?」との見出しで、囲み記事がありました。
理由は「地球が太陽を一周するのが、365日より少し長いため」として、下図を添えて分かりやすく説明がなされていました。(2021年1月30日付)
今年は4年前にもあったことから、大きな話題となる事も無く、「あら、そう!」といった感じでしょうか。
今後、少しづつ立春が3日(節分が2日)になる年が増えていくようで、節分の豆まきにあたってはカレンダーを見る必要がありそうです。
ところで、旧暦の一年の始まりは立春の前後となっていますが、ちょうど立春の日と重なったのは、近いところで1992年(平成4年)のことで、この年は立春2月4日がちょうど旧暦一月一日でした。
旧暦ではまだ十二月なのに立春がきてしまうことを「年内立春」と呼び、旧暦の年が明けてから立春が来るのを「新年立春」「年明け立春」と呼んでいるようです。
『古今和歌集』の巻頭の歌は「年内立春」を詠んだ歌としてよく知られています。
ふるとしに春たちける日よめる 在原元方
年の内に春はきにけりひととせをこぞとやいはんことしとやいはん
今年、2月3日の立春は旧暦一月六日ですから、新年立春・年明け立春ということになります。
旧暦の年内立春は決して珍しいことではなく、ほぼ半分の年が年内立春となっています。
過去十年(2016~2025)の内では5回、過去19年(2007~2025)の内では10回が年内立春です。
敢えて19年(過去20年間でも10回ですが)としたのは、旧暦の「閏月」を意識したためで、実は旧暦では19年に7回の割で閏月が挿入されています。
即ち、2、3年に一回の割合となっていて、今年は旧暦六月の次は閏六月となっています。
本来なら、旧暦(太陰太陽暦)や閏月、更には二十四節気との関係について触れる必要がありますが、藪の中に入り込みそうなので、ここでは触れないことにします…。(^^)
ともあれ、今日は立春、暦の上では春です。
今週はこの冬最強の寒波がやってくると言われていますが、立春が来たからには「春が来た~」という感じで、なんだか乗り越えられそうです。(お気楽です、ハイ)
というわけで、当方でも「立春大吉」の札を掲げて、春の無事到来を祝った次第です。
『季節を愉しむ366日』には、次のような記述があります。
「立春大吉」の文字はすべてが左右対称で、裏から見ても立春大吉と読めるので、一度門をくぐった鬼がまだ中に入っていないと勘違いして出て行ったという逸話から厄除けになるとされる。
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外組11番【空蝉香】
香二種
一種を五包に認無試
一種を客として一包に認無試先ず始めに、一の香五包を一二三四五とかくし銘にして置き打ち交ぜ、一包抜き客香と入替え、再び交ぜて炷き出すべし。銘々聞き、記紙には一二三四五と認め置く。何番目客香と聞きたる傍らに印を付けて出すべし。当りに点掛ける。空蝉と名付ける事は源氏空蝉の巻の趣向なり。尚記の面にて考えるべし。左のごとし。
(記録例 略)
きろく是に順ずべし。但し、この組香は香を却ってむつかしくよく似たる木を組合すべし。また一聞に始めより客を入れ六包にして打ち交ぜ、内一包除き残り五包を聞くも有り。時宜見合せたるべし。何れもむつかしき香を組むべし。