歴史探偵-蘭奢待

昨日、NHKTVで「歴史探偵ー天下の名香 蘭奢待」が放送されました。(22:00~22:45)

 

「NHKプラス」にある番組の紹介文です。

「奈良・正倉院を代表する宝の一つ、蘭奢待(らんじゃたい)。古くから最高峰の香木とされ、織田信長など歴代の権力者が憧れ、切り取った事で知られる。今回、その撮影が特別に許され、徹底調査を開始!なぜ天下の名香といわれるのか?今も続く香道の家を訪ね、蘭奢待が香りの世界で担ってきた特別な歴史を探る。そして、その香りの正体とは?実際に香りを体験した人の記録や科学調査を駆使して、唯一無二の香りの秘密に迫る。」

番組の中で、蘭奢待の香りが「杏仁(あんにん)」に似ているとの記述がある文献を見たときにはビックリ。
杏仁はアンズ【杏子】の種の中身を乾かしたもの。
ひょっとして、あの杏仁豆腐の香り?

昨年5月、東京・増上寺で志野流香道家元によって蘭奢待献香式が執り行われました。
今年1月のNHKBSP「美の壺-和の香り」の中で、蜂谷宗玄家元は蘭奢待の香りについて「平生聞いている香木と違い、矢張り静かで漂ってくる穏やかな香り」とコメントされていました。

昨夜の番組の中で、蘭奢待の香りについて問われた蜂谷宗苾若宗匠は「言葉にするのは難しい」とした上で「30年後にもう一度来てください。私が80歳ぐらいになったら、きっといい言葉が出てくるかもしれない」と語られた言葉に、香道の奥の深さ・思いを垣間見たような気がしました。

昨夜の番組では、蘭奢待のレプリカを登場させたり、組香「月見香」を実際に行なったり、松隠軒での聞香体験の様子を紹介したり、香料メーカーで化学成分の調合を行ったり、あの手この手で興味を引くような構成になっていました。
とても面白く、勉強にもなった気分でした。 (^^)

昨夜の番組は、ネット上では放送後一週間、「NHKプラス」で視聴可能です。

また、番組の再放送は、NHK総合で11月29日(水)夕方16:15~17:00となっています。(^^)

公園のキチジョウソウ【吉祥草】です。