冬至・柚子まん
今日は二十四節気の「冬至」。(黄経270度)
太陽の南中高度が最も低くなり、昼間が最も短くなる日です。
天明七年『暦便覧』には、「日南のかぎりを行て日のみじかきのいたりなればなり」とあります。
今日の名古屋の日の出は6:57、日の入は16:44ですから、昼間は9時間47分ということになります。(南中高度31.4°)
半年前の夏至の日は、日の出が4:38、日の入は19:10、昼間は14時間32分でした。(南中高度78.3°)
冬至と夏至では、昼間の時間が随分違うことがわかります。当たり前?
冬至の日を境にして、昼間が少しずつ長くなることから、陽の気がよみがえる、生命力が回復する節目の日として、小豆粥やカボチャを食したり、柚子湯に入ったりすることが習いとなっています。
柚子湯は柚子の強い香りが邪気を払うとして江戸時代に銭湯で始まったとされているとか…。
柚子湯は血行を良くして湯冷めしにくく、果皮成分には美肌効果?、芳香には心身をリラックスさせる効果があるようです。
当節は人間だけでなく猿やカピバラまでが柚子湯の恩恵にあずかっているようですが……。
縁起物として、ニュースなどで取り上げられているのが「冬至七種」。
「ん」が二つ付く食べ物は「運」を呼び込むとされているようです。
・なんきん(南京 カボチャ)
・にんじん(人参)
・れんこん(蓮根)
・きんかん(金柑)
・ぎんなん(銀杏)
・かんてん(寒天)
・う(ん)どん(饂飩)
他にも、あんにん(杏仁)、きんとん(金団)、けんちん汁などがありそうです。 (^^)
夕食には、上記の冬至七種(ななくさ)をいただきました。
※饂飩は昼食でいただき、寒天の代わりに杏仁です。
※南京・人参・蓮根・金柑・銀杏・杏仁・金団・巻繊+柚子饅頭
柚子湯つながりで、今年も柚子饅頭を作りました。
柚子の側面を少し切り落とし、中の果実を掻き出し、代わりに市販の酒饅頭を詰め込み、初めの切り落としで蓋をし、楊枝を挿して中身が溢れ出さないように形を整え、15分ほど蒸せば出来上がりです。
柚子の香りと饅頭のおいしさをダブルで楽しめる一品です。 (^^)
※切り口は向こう側!
※輪切りにした柚子饅頭。美味!
香道には、この日を境に陽の気がよみがえることに着目した組香「一陽香」があります。
一陽来復と云えば、陰がきわまって陽がかえること、旧暦十一月または冬至の称となっています。
「一陽香」については、2020.12.21付けのブログで紹介しています。
旧暦(太陰太陽暦)では「冬至」を含む月を十一月とし、暦の起点となっています。
今日は旧暦の十一月十日ですが、特に「冬至」が旧暦十一月一日(お月様は新月)と重なるときは「朔旦冬至」と称してお祝いをしたそうです。
「朔旦冬至」となるのはほぼ19年に一度で、直近では2014年の冬至(12月22日)が旧暦の十一月一日(朔日)となっていました。
次回は2033年(2014+19)です。
「朔旦冬至」については2022.11.24付けのブログで簡単に紹介しています。
毎年、冬至は巡ってきますが、毎年、同じようなことを記しているような気がしてなりません。 (^^)