五月雨香

今日6月8日は、旧暦では五月十四日。
まさしく、旧暦五月の異称「五月雨月」の半ばです。

昨日、東海地方の梅雨入りが発表されたばかりですが、それに合わせたかのように某所の組香は「五月雨香(さみだれこう)」でした。

◆香は五種
春として 二包で無試
夏として 同断
秋として 同断
冬として 同断
五月雨として 二包で内一包試

◆聞き方
五月雨の試を聞いた後、出香九包を打ち交ぜたき出します。五月雨は正聞き、春夏秋冬は試がないので「つるび」にて聞きます。

この組香は、何よりも試のある五月雨を聞き分けるのが最大の眼目なのでしょうか。

記録紙の点数の所には、九つ全て当った人には「五月雨」、一つも当らなかった人には「無梅雨(むばいう)」と記されます。
五月雨、無梅雨とは、実に言い得て妙です…。

ところで、「五月雨」と云えば、文明十一年(1480)五月十二日、東山泉殿に於いて「香合(こうあわせ)」が行われ、六番勝負で左右の香の優劣を競った様子が「五月雨日記」に記されています。

「五月雨日記」は、『群書類従 第十九輯』に収められていて、図書館で見ることができます。
「香合(こうあわせ)」の仕方、畳紙の折り方などが記されていて、興味深い内容になっています。(読みづらいのがちょっと…)

今日の朝方は文字通り「五月雨」でした。
明日は晴れとの予報が出ています。文字通り「五月晴れ」の一日になるでしょうか。(o^-^o)

群書類従

群書類従を編纂した江戸時代の国学者・塙保己一(はなわ ほきいち)はすごい人です!!!