香道一口メモ・38

秋の京都非公開文化財の特別公開チラシです。
開催時期は、11/1~11/12(一部異なる)となっています。

特別公開には何回か行ったことがありますが、最近はチラシを見るだけで終わっています。
もっとも、京都国立博物館の「国宝展」には、曜変天目茶碗・龍光院蔵を目指して行くつもりでいますが…。

香道一口メモ・38【付銘の方法】

花宴(はなのえん)=道誉が花の会を催した時にたいた香木の香りは一山を包むように立ちこめたので、その会にちなんだ銘をつけた。楊貴妃=ほかに類がないほどにおいが美しく、焚香(ふんこう)した香炉を手にすると二度と離しがたい恋しさを秘めているとの意から。似(にたり)=蘭奢待(らんじゃたい)の香りによくにているところからの銘。

佐々木道誉は1365年の春、都の文化人を引き連れて洛西の大原へ出かけ、大々的に花見を催しています。
このとき、道誉は一斤(約六百グラム)もの香木(伽羅)を一度に焚いたといわれています。(1グラム5万円として計算してみると……)
全山馥郁たる香りに包まれ、人々は極楽浄土とはこのような世界かと驚嘆したと伝えられています。