うすらひ【薄氷】

銘菓「うすらひ」。

以前、名古屋・中区錦にちょっとした竹林に囲まれた菓子舖「亀末廣」があって、冬季に販売されていた「うすらひ」は名菓として広く知られていました。
その「亀末廣」が、明治29年から掛けていた暖簾と看板を降ろし、廃業したのは平成24年7月のこと。
予告はあったものの急な廃業であったらしく、上生菓子はもとより、定番の銘菓「うすらひ」や「茶三昧」はどうなるのだろうと、ファンの方々はいろいろ心配されたようです。

幸いなことに、銘菓「うすらひ」や「茶三昧」は暖簾分け(分家)されていた菓子舖「亀広良」に引き継がれ、現在も同じように作られています。

今日は「うすらひ」を久しぶりにいただきました。(^^)

※家庭用サイズ(5切れ)

※存在感たっぷり

「うすらひ」は薄氷に割れが入った模様をデザイン化したもので、黒糖の効いた小豆餡を白いこなしで挟んだ、とても味わい深い美味しいお菓子です。

なお、銘「うすらひ」は作家・小島政二郎(1894~1994)によるものだそうです。

ろうばい【蝋梅・臘梅】が花開きました。
ツヤのある光沢を持つ黄色の六弁花が濃密な芳香を放っています。

梅花と同じようにとても香りが高く、葉に先駆けて木に咲く花ではありますが、梅が五弁花でバラ科なのに対して、蠟梅は六弁花でロウバイ科と、共に「梅」の文字を持ちながらも、両者の縁は結構遠いようです。

この時季、お気に入りの花の一つです。(^^)

そういえば、六十一種名香に「臘梅」がありました。
木所は寸門多羅(スモタラ)、香味は[酸甘辛]と辞書にはあります。