寒の入り

今日は(から)二十四節気の「小寒」。
所謂「寒の入り」で、寒さがより厳しくなる極寒の「大寒」へと続いていきますが、これからは平地で薄氷が張ることもありそうです。

薄氷。
お菓子の銘にも「薄氷(うすごおり・うすらい)」があります。
名古屋にはかって菓子舖・亀末廣に「うすらひ」がありましたが、現在は暖簾分けされた菓子舖・亀広良に菓子銘と意匠はそのまま受け継がれています。
割れた氷の幾何学的な姿を模したお菓子で、その美味しさと共にとても印象に残っています。

この冬は、是非ゲットしたいと思っています。

千家茶道で袱紗を左腰に付けるのは何故?

機関誌『同門』にMIHOミュージアム館長・熊倉功夫氏の記事「近衛家の人びと」が連載されています。
新年一月号の中に、千家茶道で袱紗を左につける理由が、近衛予楽院家煕(1667~1736)の見方・考え方を記した山下道安の書「槐記」の中から引用されています。

武家茶道の遠州流などは、袱紗は右腰に付けますが、これは刀を左に差すからだと云われています。
同流派では、女性も袱紗は右側です。(懐剣は左側ですから、矢張り男性と心構えは同じようです?)

「槐記」の中に、予楽院は「兼テ云通リ、宗旦ガ左ナル故ニ勝手ニ任セタルヲ見取リニシタル誤リナリ」と云ったとあります。

千家三代・宗旦は左利きだったことから袱紗を左につけたので、ただそれを見習っているだけ、ということのようです。

「え~っ、宗旦は左利きだった?」

「左利きだから袱紗を左につけたのが、以後の千家の習いになった?」

「え~っ……」

予楽院の独特の考え方のようですが、初耳です。

でもでも、あながちあり得ない話ではないようにも思います。

現代でも、家元の一挙手一投足が同門社中の鏡であることに何ら変わりはありません。(^^)

遠州流の言葉で思い出したのが流派の紹介映画「父は家元」(2014年)。

久しぶりに録画ビデオをとりだして見入ってしまいました…。