立夏・端午の節供

今日5月5日は二十四節気の一つ「立夏」。
文字通り、夏が立つ日、暦の上では今日から夏ということになります。

今日は、陽数(奇数)の五が二つ重なるお目出度い五節供の一つ「端午の節供」の日です。
ご多分に洩れず、元は旧暦五月五日の行事でしたが、明治五年の改暦に伴って新暦(グレゴリオ暦)の日付にそのままスライドされて今日に至っています。

端午とは、月初めの「午」の日の意味で、「午」は音が「五」に通ずることから、月初めの五日のこと。
端午の節供は男子の節供で、邪気を払うために菖蒲(しょうぶ)や蓬(よもぎ)を軒に挿し、粽や柏餅を食べるのが習いとされているようです。

また、鯉のぼりを立て、武者人形を飾ったりして、男児の成長を祝うのも習いとなっているようです。
現在は「子どもの日」となっていますが、ひょっとしたら男児優先の思惑が命名時にあったのかもしれません。

花屋さんで売っていた「しょうぶ」です。
誤解を避ける為でしょうか、「しょうぶ」は仮名で書いてあります。

「しょうぶ」の漢字は【菖蒲】、「あやめ」の漢字表記も【菖蒲】ですが、二つは別物です。

「しょうぶ」はサトイモ科に属し、黄緑色の密集した小花をガマの穂のようにつける植物。
「あやめ」はアヤメ科に属し、花の基部にある黄と紫の網目(虎斑)が特徴的な、紫色(or白色)の花を咲かせる植物。

『日本の野草』(山と渓谷社)に載っていた「しょうぶ」の花です。

この時季、あやめ【菖蒲】に花の姿が似ているものとして、黄ショウブ、花ショウブ、カキツバタ【杜若】、イチハツ【一八・鳶尾】、ダッチアイリス等々がありますが、何れもアヤメ科となっています。

古くは、サトイモ科の「しょうぶ」のことを「あやめ」と云ったというのですから、こんがらかってしまいそうです。

今夜は、習いに従って、芳香を放ち邪気を払うとされる「しょうぶ」を浴槽に入れて菖蒲湯に浸ることにします。

これで無病息災は間違いなし?…でしょうか。(^O^)