御家流・上田宗箇流

厳戒態勢が敷かれた広島でのG7サミット(19~21日)は大過なく無事に終わったようです。
戦時下にあるウクライナのゼレンスキー大統領が電撃来日、対面で参加し、世界の耳目を集めた記憶に残るサミットとなりました。
サミットのプログラムや「おもてなし」の様子はTVニュース等で断片的に報道されていましたが、どうしても時間の制約があり、十分とは言えないものでした。

いまの時代、YouTubeは最強の情報伝達ツールと化しているようです。
テレビ新広島のTSS情報カメラは、広島平和記念公園とグランドプリンスホテルの映像等をライブで配信していました。

日本の伝統芸能関係では、香道・茶道でG7同伴者をもてなす様子が「THE PAGE」からYouTubeに配信されています。
1時間弱の映像で、原爆慰霊碑に花束を献花したのち、広島が地元の茶道流派・上田宗箇流の家元「上田流和風堂」に移動しての香道と茶道による「おもてなし」の様子がまとめられていました。

香道は御家流・三條西堯水家元が説明を交えながら、G7同伴者に香木を三片炷き出していました。
ゲーム性を取り入れ、香木三片のうち一片だけが異なっているとし、その異なっている香りは何番目に炷き出されたものかというものでした。(答えはthird)
通訳の方が、家元の説明を英訳していましたが、香りを「聞く」という言葉を「listen to」と英訳していたのが印象に残りました。 (^^)

香道の後、茶室に移動し、上田宗冏(そうけい)家元のお点前で薄茶がふるまわれていました。
上田宗箇流は武家流茶道の流派で、袱紗を右腰につけていたのが印象的でした。(左腰には刀!)
見栄えの点からでしょうか、炉「釣り釜」の設えとなっていましたネ。 (^^)

上田宗冏(そうけい)家元については、2014年に発売されたDVDブック「堀内宗心 茶事 [炉編]」(世界文化社)に三斎流・森山宗浦(そうほ)家元と共に、炉開き・正午の茶事に出演されていて、正客を務められた姿に感銘を受けた覚えがあります。

ブログを更新していない10日ほどの間に、季節はすっかり夏模様。
先日20日は旧暦の四月一日、名実ともに夏になっています。

※ヒメヒオウギ【姫檜扇】

※ホタルブクロ【蛍袋】

※シモツケ【下野】

※カラスビシャク【烏柄杓】