オカトラノオ

東海地方の梅雨入りは先日7日の金曜日。
雨の中、オカトラノオの花が咲いています。

しばらく前から咲いていますが、虎の尾に見えるでしょうか。

5月下旬から『みをつくし料理帖』(11巻=10巻+1巻)に嵌り、全仏オープンの熱戦に目を奪われているうちに、気がつけば公園にあるタイサンボク(泰山木・大山木)の花もしっかりと咲いていたのでした。
なんだか、短期集中とばかり、熱心に読み過ぎてしまったようです…。

「詩歌をちこち」は所謂「四十組」までの組香が終わり、これから「五十組」に入ります。
出処が突きとめられない和歌もありましたが、それらは全て「古歌」という使い勝手のいい言葉でスル―する事になりそうです。
それにしても、組香「五月雨香」の証歌が突きとめられなかったのは、組香でよく知られている歌だけに、ちょっとした驚きでした…。

村雨に時雨はる雨夕立の 景色を空にまかふ五月雨

詩歌をちこち 【小蝶香】

|①『源氏物語』ー胡蝶ー 364
|    (紫上)
花ぞののこてふをさへや下草に 秋まつむしはうとく見るらむ
〔大意〕春の花園の胡蝶をまで、下草に隠れて秋を待つ松虫は無関心でいるのだろうか。

|②『源氏物語』-胡蝶- 365
|    (秋好中宮)
こてふにもさそはれなまし心ありて 八重山吹をへだてざりせば
〔大意〕「来」という名の胡蝶の舞人が帰って行くのに、できることなら誘い出されたい思いだった。そちらで八重山吹隔てを作っていなかったとしたら。

*和歌出典『新編国歌大観』(角川書店)
*大意出典『新日本古典文学大系』(岩波書店)